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研究成果 宮地充子教授が国際開発規格賞を受賞

電気電子情報通信工学専攻の宮地 充子 教授が情報処理学会 情報規格調査会において「国際規格開発賞」を受賞しました。
宮地教授はISO/IEC15946-5:2022の発行に際し、エディタとしてその成果が顕著であると評価され本賞を受賞しました。

セキュリティ技術の推進には国際標準化は必須です。本規格は、電子社会に必要な技術分野である楕円曲線暗号の国際規格であり、本規格の成立により、従来型の楕円曲線暗号及びサイドチャネル攻撃への耐性をもつ楕円曲線暗号の両方に利用できる基本関数の規格化が完成することになり,楕円曲線暗号の広範な利用が促進されます。

なお、国際規格化された技術の中には、宮地教授の提案技術も含まれます。

国際規格 ISO/IEC 15946-5:2022
Information security – cryptographic techniques based on elliptic curves – part 5: elliptic curve generation

■受賞にあたって一言

本国際規格は電子社会に必要な技術分野である楕円曲線暗号に関する国際規格になります。楕円曲線暗号には,従来型の楕円曲線暗号と双線形写像を用いる楕円曲線暗号があります.本規格の成立により、従来型の楕円曲線暗号及び双線形型の楕円曲線暗号の両方の生成に必要なアルゴリズムの基本関数の規格化が完成しました.

セキュリティ技術の推進には国際規格化は必須ですが、このように利用が不可欠なセキュリティ技術の国際規格化できたことは非常に有意義で、さらにその成果に関して国際規格開発賞を受賞することができたことは、大変光栄に思います。

1999年に国際標準化機構 ISOで国際規格を作成するエディタの仕事をはじめてから、多くの情報セキュリティに関する国際規格を発行してきましたが、今後も情報セキュリティ技術の国際標準化の推進、日本の国際的地位向上に向けて貢献したいと思います。

情報処理学会 情報規格調査会

宮地研究室 | 電気電子情報通信工学専攻 情報通信工学部門 通信システム工学講座 サイバーセキュリティ工学領域