＜概要＞
日本薬学会第142年会（令和4年3月25日- 28日）
「腫瘍溶解性ウイルス（抗がん剤）であるレオウイルスによる肝線維化治療に関する検討」
日本薬学会第142年会学生優秀発表賞（口頭発表の部）
石神　育歩（分子生物学分野　博士後期課程1年）

肝線維化は、ウイルス性肝炎や非アルコール性肝炎など様々な肝疾患に伴って見られる病態であり、肝硬変や肝臓癌へと進展します。今回我々は、抗がん剤として臨床開発中のレオウイルスが線維化の進行に重要な肝星細胞に取り込まれ線維化抑制効果を示していること、レオウイルス作用により肝星細胞が活性化状態から静止期の状態に戻っていることを明らかにしました。本研究成果は、レオウイルスの肝線維化治療薬としての応用に向けて貢献するものと期待されます。